就活生が志望企業を「ベンチャー」に変えた瞬間 大手に就職することばかりが幸せとは限らない

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いろいろな気づきがある。「人を大事にする」とPRする企業は多いが、実態はさまざまだ。

「企業規模や安定性を最重視していたが、就職活動を通して、社員の雰囲気や仕事内容が自分に合うかどうかをより重視するようになった」(文系・早慶大クラス)

「選考が進む中で、人を大事にしている会社とそうでない会社の差が大きいことに気づかされた」(文系・上位私立大)

学生にとって面接担当者は、企業を代表する「偉い人」だが、実際に経験してみると、「優秀な人とそうでない人がいること」(理系・その他私立大)を知る。面接中の言葉遣いや姿勢、スマホをいじる人もいる。

果てはセクハラもある。

「採用に関わる方でも、不公平な見方やセクハラをするのだと思い、驚いた」(理系・その他国公立大)

その一方で、優れた面接担当者ももちろんいる。

「雑な人はとにかく雑だし、丁寧な人は理解できるまで聞いてくれる。現場を経験している人は話が上手」(文系・上位私立大)

コロナ禍で情報収集に変化

学生コメントを通じて「就活を経験して企業の見方が変わったこと」を紹介してきたが、学生が就活を通じてそれぞれの経験をしてきたことがわかる。

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この数年の特徴として感じるのは、口コミサイトやSNSの影響だ。学生はいまでも就活サイトや採用ホームページから情報収集しているが、もはや全面的には信用してない。かなり疑っており、「本当かどうか」を調べている。

コロナ禍の影響もあるだろう。巣ごもり就活の学生が多い。リアルに会社説明会に参加したり、OB・OG訪問したりするのは時間と手間がかかるが、Webでの情報収集は効率がいい。ただ気がかりなこともある。巣ごもり生活に慣れた学生たちの中には、キャンパスでの学びに抵抗感を示す者がいると聞く。オンライン講義を2倍速視聴していた学生がリアルの講義をまどろっこしく感じるという報道もあった。

きっと同じような不適合を示す新入社員もいるのだろう。人事の方の話を聞いてみたい。面白いが笑えないエピソードがたくさんありそうだ。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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