名鉄が再開発、「ジャズ」でどうする家康のまち 東岡崎駅の南北に2つのビル建設し街を活性化

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この複合施設は市有地を再開発したもので、商業棟、ホテル棟、駐車場棟など4棟で構成される。1階広場にはジャズをモチーフにした展示があった。

「OTO RIVERSIDE TERRACE(オト リバーサイドテラス)」のジャズをモチーフとしたアート(記者撮影)

また、岡崎公園のすぐそばには、ジャズのレコード約1万2000枚をはじめ、雑誌、オーディオ機材などが保存されている展示室がある。岡崎市出身の外科医であり、多くのジャズミュージシャンを支援して日本のジャズに大きな影響を与えた内田修氏のコレクションである。このコレクションを見るために遠方から足を運ぶ人もいるという。また、岡崎にはいくつもジャズボランティアが存在し、多くのジャズイベントを支えている。こうしたことが、「ジャズの街岡崎」と呼ばれるゆえんである。

「ジャズの街」認知されてる?

だが、岡崎とジャズのつながりが全国的に認知されているかどうかは別問題だ。「地元ではジャズがさかんだが、外にはあまり知られていない」と髙﨑社長も認める。新ビルによって「ジャズの街岡崎を盛り上げたい」。そして家康目当てに岡崎を訪れる観光客にジャズを楽しんでもらえれば、岡崎がジャズの街であることが次第に知られていくはずだ。

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記者会見では岡崎公園へのアクセス口となる北口の新たな商業施設とジャズの関連性に関する質問も飛んだ。髙﨑社長は「北口のビルは2027年度着工なので、具体的な内容はまだ言える段階ではない」と言う。「ジャズ喫茶のような直接的なものを作るわけではない」としつつ、「次の時代にふさわしい施設として、ジャズの躍動感を強調するような」施設を目指すという。

はたしてどのような施設が完成するのか。徳川家康にジャズという要素が加わり、岡崎市が全国に誇れるものが増えれば、さらに多くの人を市内に呼び込めるだろう。それは名鉄の旅客収入増にも貢献するに違いない。

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大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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