数学嫌いに伝えたい「sin」「cos」が社会で役立つ訳 実生活のさまざまなところで使われている

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数学Ⅰで習う「三角比」、これは三角形の辺の比のことです。sin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)はどの辺とどの辺の比を表しているか、どれがどれだかわからなくならないよう、これを覚えるための有名なテクニックがあります。

それは図2に描いた方法です。

●図2

出所:『教養としての「数学Ⅰ・A」』

sinは<斜辺>分の<高さ>(つまりr分のy)だから筆記体の“s”、cosは<斜辺>分の<横>(つまりr分のx)だから“c”、tanは<横>分の<高さ>(つまりx分のy)だから小文字の“t”の字体でそれぞれ覚えるというやり方です。高校時代に習ったことを思い出したでしょうか。

もちろんこの覚え方が悪いとはいいませんが、もう少し本質的なことを理解しておいたほうが、後々応用が利きます。その方法を紹介しておくことにしましょう。

各辺がどういう関係か、パッと思い浮かぶようにする

重要なことは、直角三角形を見たとき、各辺がどういう関係になっているのか、パッと思い浮かぶようにするということです。r分のyはsinθ、r分のxはcosθですから、これらを式変形すると(両辺にrをかけると)、y=r×sinθ、x=r×cosθということになります。

すなわち、斜辺の長さをrとした直角三角形において、横の長さはrcosθ、高さはrsinθと示せることになります。

三角比といわれたら、以下の図3が頭に浮かぶようにしてください。

●図3

出所:『教養としての「数学Ⅰ・A」』
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