あなたは、それでもユニクロを買ってしまう 店頭についつい誘導される絶妙な仕掛け
② チラシどおりの品ぞろえ
ユニクロのチラシ広告を見た消費者が店舗を訪れると、広告の商品がそのまま棚に並んでいます。「そんなことは当たり前だ」と思うかもしれませんが、アパレル業界で実はこれほど大変なことはありません。ほかのアパレルでは、チラシ掲載商品が最初から店頭にない場合や、ほんの数点の在庫だけでごまかしているなどの例は数知れません。
せっかくお店まで来たのに目的の商品がなかったりしたらどれほど腹が立つか。ユニクロでは、商品在庫の欠品によるお客からのクレームと販売機会損失を最も残念なこととして社内でとらえられています。広告通りの商品があるという『安心感』を作り出しています。
③ 徹底して平等に対応
ユニクロには老若男女、常連や初来店などの顧客属性の区別もなく、徹底して平等な『接客』を店舗全体の仕組みとして構成しています。
誰がどう見てもわかりやすい陳列
店先のカウンター式の長い棚、壁面の棚、ラック。そのすべての場所でアイテム別、カラー別、サイズ順に整然とならべられ、遠くから見てもわかりやすい大きな価格表が掲示されています。誰もがどこにどの商品があるのか一目でわかり、欲しいカラーやサイズを見つけ、値段も聞くことなく選べるようになっています。
しかもちょっと目線よりも高い位置にある商品も、お客自身に取ってもらうためか、踏み台や小さな釣りざお状のものが自由に使えるようにさりげなく置いてあります。一見、不親切なようにも見えますが、むしろ今の時代にはこの方が親切といえます。
お客からの目線でとらえると「生活用品」であれば、わずらわしく店員から勧められるよりも自分自身の目で自由に選びさっさと買い物が完結できたほうがいい。目的のものが無いなら無いで、誰に気兼ねすることなくお店からスッと出ていける。
全世界レベルで膨大な数のお客に対応しなければならないユニクロにとっては、この『入りやすい、見やすい、買いやすい店舗でお出迎えして、出やすい雰囲気作り』という『接客方法』が最も多くのお客様をさばくのに適した方法なのです。
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