寝台列車「ななつ星」、ライバルは豪華客船 人気は衰え知らず、平均競争倍率は22倍

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「ななつ星in九州」は、デビューから1年余りたった今も人気(撮影:梅谷秀司)

ゴージャスな車両が話題のJR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」は、2013年10月のデビューから1年余りが経過した。

1回の運行で乗車できるのは最大14組30人だけという希少価値も手伝い、その人気は衰え知らず。2015年3~9月出発分の平均競争倍率は22倍と相変わらず狭き門だ。最後尾の大きな窓から車窓を楽しめる「DXスイート」の最高倍率は171倍を記録した。

「何度も応募したが当たらない」という声に配慮して、JR九州では過去の応募回数に応じて当選率を高める配慮を始めた。その結果、運行開始から6回連続で応募した人は、全員が希望の部屋タイプで当選したという。

当初の設定より2割超値上げ

3泊4日で九州を周遊するコースの場合、1人当たり48万~75万円(2人1室)となる。運行当初の価格は38万~55万円だったが、想定以上に増えた車両製造費の転嫁、諸費用の増加などを理由に料金を改定している。2割を超える値上げができるのも人気列車ならではだ。

この価格はどうやって決められたのだろうか。「ななつ星」登場以前の豪華寝台列車を例に取ると、今年3月で引退するJR西日本の「トワイライトエクスプレス」は大阪─札幌間の運賃、特急料金、宿泊料金の合計が2万6350~4万6090円。JR東日本の「カシオペア」(上野─札幌間)は同3万5230~4万7720円である。いずれも「ななつ星」に比べると格段に安い。

次ページ日本初の「クルーズトレイン」
関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事