DeNA、「ベンチャー2社同時買収」の果実 新たなキュレーションプラットフォームを開始

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――買収金額50億円は高すぎませんか。

牛尾:20人程度のチームを50億円で買いますかという議論もあるが、当時から(社長の)守安が言っていたのは「この事業の価格が50億円という評価は、後になってみないとわからないよね」ということ。

村田:社員は20人程度だが、会員およびアクセスユーザー数は、買収時でイエモが月間150万人、MERYが月間1200万人を超えていた。プラットフォーム上のトラフィックは非常に大きな数字であり、社員数でカウントすることではない。

外様なりの活躍の仕方がある

――収益モデルは。

村田:イエモは不動産のマッチングサービスで成約マージンをいただくビジネスを考えている。15年中旬には大きくビジネスを立ち上げたい。MERYは新しい形のeコマースを模索している。今は費用先行だが、いずれもメディアとして広告収益を見込んでおり、これだけでも黒字化は可能。その後にプラットフォーム構想というものがあり、事業拡大に向けて攻めている。今は無理に黒字にこだわる時期ではない。

――村田さんはシンガポール在住ですが、仕事に支障は出ませんか。

村田:チャットツールの「スラック」を使っている。仕事のタスク別に細かなチャットがたくさん存在し、言いたい相手に全部伝えることができる。必要があれば、テレビ会議で面談している。イエモとカフィーで行っている毎朝のミーティングにも顔を出しており、月一度は日本に帰っている。

――ディー・エヌ・エーの執行役員としての役割をどう考えていますか。

村田:まだ全然できていないので、これから役割を果たしたい。管轄はなく、ムードメーカー的なもの。スタートアップのスピード感とか、物事に対するコミットの高さとか、声を上げて周りを巻き込んでいく推進力の強さなど、背中を見せていくイメージです。私は外様だから、外様としての活躍の仕方があると思う。

前田 佳子 東洋経済 記者

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まえだ よしこ / Yoshiko Maeda

会社四季報センター記者

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