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参院選まで2カ月、圧勝ムード「自民」に2つの不安 与党70議席超の予想も、よぎる橋本内閣の悪夢

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  • 泉 宏 政治ジャーナリスト
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各党はそれぞれ目標議席を掲げているが、最大の注目である勝敗の分岐点は、改選過半数。自民・公明は与党改選過半数、立憲など野党側も野党全体で改選過半数を政治的勝敗ラインとしているが、現状では与党が改選過半数の63議席を大きく超えて71議席前後となる可能性が大きい。

その一方で、投開票までの2カ月あまりの政治状況次第では状況が一変する。過去の例を見ても、1998年夏の参院選では、当時の橋本龍太郎首相(故人)の国民的人気も高く、今回と同様に事前情勢調査では自民の60議席近い圧勝が予想されていた。

しかし、選挙期間中の金融不安拡大や、「恒久減税」をめぐる橋本首相の発言のブレが有権者の失望につながり、結果的に自民は44議席と大敗、橋本首相は辞任に追い込まれた。

「コロナ第7波」「物価高騰」なら情勢一変も

今回も、日米の金利差急拡大による「悪い円安」(鈴木俊一財務相)が、ウクライナ危機との相乗効果で諸物価高騰につながる可能性が指摘される。さらに、選挙公示直前のタイミングで「コロナ第7波」の感染爆発ともなれば、内閣支持率が急落する事態も想定される。

その結果、橋本氏のケースと同様に自民の獲得議席が10以上激減すれば、「岸田首相はその時点で死に体となり、黄金の3年どころか次期総裁選に向けた岸田降ろしが始まる」(反主流実力者)ことは避けられない。

それだけに、大型連休前から自信満々で首脳外交を展開し、参院選前のコロナ対策見直しにも積極的な岸田首相も、参院選公示の6月22日(予定)前後の政治状況次第では、「一気に天国から地獄に落ちる事態」(同)もあり得る。

ただ、その場合には野党の力量も厳しく問われ、維新や国民民主の与党化による「翼賛体制」につながる可能性もあるなど、国政全体が混乱することにもなりかねない。

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