波乱相場で投資に失敗しない「10のキーワード」 5月の株式市場にどう立ち向かえばいいのか

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しかし、週明けの4月25日はNYダウが同238ドル高と小反発だったが、日中安値から700ドル以上の買い戻しが入った。この25日の動きは底打ち反転かと思わせたが、一転26日のNYダウは同809ドル(約2.4%)安、ナスダックも同514ポイント(約4%)安の大幅安となった。

26日の下落の理由は、中国での新型コロナウイルスの感染拡大やウクライナ戦争の長期化を嫌気し、決算前の主力株に売りが出て、引けにかけては損失覚悟の売り(ロスカット)が出た。

大幅上昇と大幅下落を繰り返したアメリカ市場

そして1日置いた28日のNYダウは同614ドル高、ナスダックも同382ポイント高と大幅反発した。この日の上昇理由は、27日の引け後に発表されたメタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)の1~3月期決算で利用者数の伸びが市場予想を上回ったことだ。これが好感され、同社株が急伸した。また、28日の引け後に発表が予定されていたアップルやアマゾン・ドット・コムなどが先回りして買われたためだ。

28日は朝方に発表された1~3月期実質GDP速報値が前期比年率-1.4%と、予想の+1.0%を下回った。これは昨年10~12月期の+6.9%から大きく失速し、7四半期ぶりのマイナス成長となった。だが、マイナス成長は無視され、業績相場的展開となった。

これで流れが変わるかと思われたが、先週末の29日のNYダウは同939ドル(2.8%)安、ナスダックも同536ポイント(4.2%)安と大幅反落で、NYダウの下げ幅は2回目の「一時1000ドル超え」、ナスダックは年初来最安値を更新した。

29日の下げの理由は、結局はアマゾンの1~3月期決算が7年ぶりの赤字に転落したこととアルファベットの減益で、ハイテク売りとなったためだだ。

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