渡辺謙、「他人の人生経験は役に立たない」の真意 ドラマ『TOKYO VICE』で見せる新境地
これって、ほかの仕事でも同じだと思います。自分の仕事がすべて世の中に認められるとか、受け入れられることなどありえない。だったら、自分がおもしろいと思うことを見つけてきちんとやり続けるしかないと思います。
これまでと、これから
――20代から40代に歩んできた、キャリアについても振り返っていただきたいのですが。
振り返りたくないのですが(笑)、わりと20代の頃は恵まれていたと思います。30代は病気(1989年、映画初主演となるはずだった『天と地と』の撮影中に急性骨髄性白血病を発症)や、自分が演じられる役なのにオファーが来ないというジレンマを抱えていました。以降は、「この役は難しすぎてできない」と思っても、「やるしかない」と気持ちを切り替えてチャレンジしてきた感じです。
――いちばん苦しかった時期は。
30代かもしれません。自分が願っていることと仕事が噛み合っていなかったので。それでも、いい仕事はさせていただいていたんです。でも、自分の中でもう1歩前へ進むような作品には巡り会えていなかった。
62歳になったいま、若い世代には伝えています。「30代は、やみくもに仕事をして、いいんじゃない」と。当たるを幸いなぎ倒す(手当たりしだいに)ぐらいの勢いで、と。自分はできませんでしたが、そういう中でつかんでいくものも大きいと思います。それをできるのが30代ではないでしょうか。

舞台は1990年代の東京アンダーグラウンド。世界で最もきらびやかな大都会として憧れられた東京のリアルで凶暴な裏の姿を、ハリウッドが誇る本気の“映像魂”がよみがえらせる。キャストは主演に『ベイビー・ドライバー』でゴールデングローブ賞にノミネート、スティーヴン・スピルバーグ監督の『ウエスト・サイド・ストーリー』の主役に抜擢されたアンセル・エルゴート。日本からは渡辺謙、菊地凛子、伊藤英明、笠松将、山下智久と、日本が誇る俳優陣が選ばれた。監督はマイケル・マン(第1話)ほか。公式サイト
4/24(日)WOWOWにて独占放送スタート WOWOWオンデマンドにて第1話配信中
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら