「学校に行きなさい」で子どもを追い詰める父親へ 仕事同様の危機管理意識をもってほしい

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さて、そもそも不登校とはなんでしょうか。ずばり不登校は「子どもが学校へ行っていない」という事実、それだけのことなのです。しかし「学校へ行っていない」という事実をマイナスとして捉えるがゆえに、「不登校の2次災害」に苦しむ家庭が多いんですね。

「不登校の2次災害」として考えられる問題は2つあります。1つ目は「家庭不和」、2つ目は「子どもの自己肯定感の低下」です。そして、この2つの問題には、じつはお父さんの存在が深く関わっています。順を追って説明していきましょう。

まず、1つ目の問題は「家庭不和」です。一般的な家庭では、お母さんが子育てをメインで行ない、お父さんは離れたところから第三者的な立場で冷静に見る、というような役割分担が多いのではないでしょうか。このような役割分担で考えた場合、お父さんのポジションでは感情に左右されずに冷静に考えられるという意味で、よい面もあります。ところが不登校の問題となると、どうしても無責任な立場に陥ってしまいがちです。なぜならお父さんは子どもとすごす時間が短いゆえに、不登校の背景や経過が見えていないからです。そうすると「学校へ行かない・行けない」という結果だけで考えてしまい、「それなら学校へ戻せばよい」と解決を急ぎがちになります。一方でお母さんは子どもとすごす時間が多い分、子どものようすを把握しやすいため、最終的には「学校へ行かなくてもよい」と寄り添うことが多いんですね。

ここに、夫婦が対立するきっかけが生まれます。意見が分かれること自体は悪いことではありませんが、不登校の場合は感情的な対立へと発展してしまうことのほうが多いです。その結果「自分のせいで家庭不和が起きている」と子どもは自分のことを責め、さらに回復を難しくするという悪循環を生んでしまいます。

情報を集めて専門家になって

こうした事態を防ぐためにはどうすればよいか。ここがお父さんの役割の生かしどころです。ぜひともお父さんにはこれまでの第三者的な立場を生かしつつ、仕事と同じように論理的な視点で考えて行動してほしいのです。たとえば、みなさんは職場でコピー機が動かなくなったとしたらどうしますか。コピー機に向かって「なんで動かないんだ」「動け」「負けるな」となだめすかしたり、たたいたりしませんよね。なぜコピー機が動かないのか、情報を集めて原因を探るはずです。じつは不登校も同じで、原因を考えずに無理やり学校へ戻そうとするのは、コピー機をたたくことと同じで親子関係や夫婦関係が壊れてしまうわけです。

ですから「学校へ戻るのはあたりまえだろう」と考える前に、情報を集めることがとても大切なんです。「不登校の人数はどれくらいなんだろう」「義務教育の義務ってなんだろう」「学校以外の学び場はあるのかな」と、仕事での取り組み方を不登校にも応用して、お父さんたちには「不登校の専門家」になってほしい。そのためにも、不登校に関する本を読んだり、不登校の親の会に参加したり、専門家のオンラインセミナーに参加したりして、ぜひ情報を仕入れてほしいんです。

戦う相手はあなたの子どもでもなく、あなたのパートナーでもありません。家族みんなで力をあわせて不登校に取り組んでいただけたら、事態は深刻にならずにすみます。ですから家庭不和を防ぐことは、父親ができることの1つなのです。

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