「普通」を知るためにツイッターの乱読が有用な訳 性別や世代を超えて考えてみることが大事

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フラットにものを見ることについて言えば、私は自分を俯瞰して見ようとするときに、自分を「着ぐるみ」だと考えるようにしています。ときどき人に話すのですが、じつは藤野英人さんという着ぐるみの中にはイケメンで細マッチョな人が入っているのです。

「着ぐるみだからちょっと普通の人よりもふくらんで見えるのです。決して太っているのではありません。有機素材でできていて、寝るときやお風呂に入るときは、背中に隠れたチャックをあけて着ぐるみを脱ぐんですよ」と言っています。

藤野英人さんは着ぐるみなので、例えばネットの掲示場で悪口を書かれても、「着ぐるみなのにいろいろ言われて気の毒だな」と思います。つまり自分が着ぐるみになった瞬間、私は「藤野英人さん」を俯瞰して見ることができるわけです。

自分を俯瞰してみることを意識する

そもそも「俯瞰して見る」という視点を意識するようになったのは、幼い頃から趣味で将棋をしていることが関係あるかもしれません。将棋では盤面を俯瞰して自分の手と相手の手を見ること、それをもとに「先の先を読む」ことが求められます。

自分の思い通りにいかない場面でも、相手の出方に合わせて戦わなくてはなりません。将棋をやっていると、子どもの頃から自然と「全体を俯瞰して見る」ことや、「それに基づいて先の先を読む思考力」がトレーニングされるのではないかと思います。

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私は将棋はアマ6段で、レオス・キャピタルワークスで将棋の叡王戦のスポンサーをするなどのご縁もあり、プロ棋士の方とじっくりお話させていただく機会があります。

そのときに感じるのは、将棋の棋士と自分の世界観が近いということです。もちろん頭のよさはプロ棋士の方にはかないませんが、局面ごとにその中の状態を楽しもうとするメンタルや、全体を俯瞰して過去、現在、未来や人間関係について捉える姿勢、そこから「先の先」を読む思考力は、将棋によって培われた部分もあるのかもしれません。

藤野 英人 投資家。レオス・キャピタルワークス代表取締役会長兼社長CEO&CIO

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ふじの ひでと / Hideto Fujino

1966年富山県生まれ。国内・外資大手投資運用会社でファンドマネージャーを歴任後、2003年に独立しレオス・キャピタルワークス株式会社を創業。とくに中小企業株および成長株の運用経験が長い。「お金」や「投資」を通して、株式会社や日本社会、世界経済のあるべき姿を模索し続けている。教育にも注力しており、東京理科大学上席特任教示、叡啓大学客員教授、淑徳大学地域創生学部客員教授も務める。著書に『投資家が「お金」よりも大切にしていること』(星海社新書)、『投資家みたいに生きろ』(ダイヤモンド社)ほか多数。

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