ゲーム中毒の子に苦悩する親に知ってほしい心得 大事なのは付き合い方、プラスの影響もある
ボクは、親戚の子から「プレゼントにNintendo Switchを買ってほしい」と頼まれたとき、頑なに買いませんでした。お金の問題ではありません。子どもにゲームを与えるなら、今後必ず起こるであろう、子どもの「ゲームやりすぎ問題」「ゲームのせいで寝不足問題」に対して、親が相応の覚悟を持ったうえで、自ら与えるべきだと思うからです。
「ゲームだからダメ」と決めつけない
最後に、ゲームは魔物ですが、必ずしも悪い魔物ではない、ということも付け加えておきたいと思います。付き合い方次第では、いい教材になりうるのです。
たとえば、2020年3月に発売された「あつまれ どうぶつの森」、通称「あつ森」は、当時、世界中に新型コロナウイルスが蔓延したことで、自粛を余儀なくされた人々が多かったという背景も影響したのか、日本はもとより海外でも、爆発的な人気を博しました。
ある親御さんは、小学校低学年のお子さんがコロナ禍で自宅にこもるなか、このゲームを家族でやってみたそうです。最初に自分の「島」を与えられ、そこで虫を取ったり魚を釣ったりすると、ゲーム内のお店で買い取ってもらえます。栽培した果物や作製した家具も売買できて、そこから得た収入で、家を建てたり、街を作ったりするのが大筋のストーリーです。
お子さんは、このゲームで虫取りと魚釣りにハマりました。次々と生き物の名前を覚え始めたばかりか、自粛があけた途端、虫取り網をもって毎日のように公園で虫取りをするようになったそうです。虫や魚の図鑑を愛読するようになり、釣りにも興味津々で、新聞紙とガムテープで釣り竿を作って、日々竿を振る練習をしているといいます。
ちなみに「あつ森」は、ゲームを通して経済の仕組みについても学べます。別の島へ行って果物のやり取りをするのは輸出入の考え方ですし、材料を集めて作った家具を売ることで、ものづくりに関する仕入れや売値について学べます。株取引の仕組みを学べるイベントもあります。
ゲームには種類が様々ありますが、選び方次第、付き合い方次第で、お子さんにプラスの影響を与えることも可能です。「ゲームだから」という理由で毛嫌いせずに、親御さんも興味をもって調べてみると、いい発見があるかもしれません。
前回:反抗期の子を失望させる「早くしなさい!」の不毛(4月21日配信)
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