韓国財閥、「円安」「中国減速」で先行きに暗雲 年初のあいさつから危機感をあらわに
時代を反映してか、企業文化と社会貢献に言及したグループも多かった。LGの具会長は「熱意ある議論のない一方的なコミュニケーションと、顧客価値に合わなくても指示に順応する文化では、差別化された価値を創り上げることはできない」と強調している。
現代重工業の権五甲(クォン・オガプ)会長は「直面する危機を数字だけで見るのではなく、われわれ社員の精神、組織、制度、意志決定過程、企業文化などあらゆる側面からその原因を探してみよう」と述べた。SKの金昌根議長は「社会的企業、創造経済の革新センターのような革新で創意的な方法で国家や社会とともにするSKになるようにしよう」と訴えた。
大韓航空会長のあいさつは「謝罪文」
グループ内の問題に触れた新年のあいさつも目を引く。ロッテの辛格浩総括会長は第2ロッテワールドで相次ぐ事件・事故を意識したのか、「不吉な出来事で国民と顧客に迷惑を掛けた。ロッテワールドタワーに関連する機関と国民から信頼される本当のランドマークになるようにすべての努力を傾けてほしい」と注文した。
現代重工業の権会長は「(2014年は)現代重工業の家族の自尊心が大きく傷ついた1年だった」とし、「心を合わせて」「協力」という言葉を3回も使って訴えた。昨年の収益悪化で発生した労使紛争を念頭に置いた発言だ。
ハンファグループの金升淵(キム・スンヨン)会長は、サムスングループの防衛産業・化学関連企業4社を買収したことについて、「以前からグループの成長のためにハイブリッド文化の重要性を強調してきた。新しい家族となる8000人の社員は千軍万馬のような存在」と持ち上げた。
一方、現在最も話題となっている大韓航空を中心とする韓進グループの趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長は「きょう、今朝、明るく希望に満ちた思いよりも、峻厳な反省と自省の言葉から伝えなければならず、申し訳なく思う」と延べた。謝罪文と言えるほどの新年の辞だった。
(韓国『中央日報エコノミスト』2015年1月19日号、『中央日報エコノミスト』は『週刊東洋経済』と提携関係にある、韓国有数の経済誌です)
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