日経平均続落、為替は1ドル116円台に 商品市況軟化でリスク回避強まる
[東京 14日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。原油や銅など国際商品市況の軟化を受けて、短期筋を中心にリスク回避の売りが強まったという。1ドル117円割れと円高方向に振れた為替も重しとなった。現物株の売買が盛り上がりに欠けるなかで、先物主導の売りが優勢だった。
日経平均は一時317円安となり、2014年12月17日以来、4週間ぶりの安値となった。銅先物価格の急落を受けて住友金属鉱山<5713.T>が前日比で8%の下げとなったほか、三菱マテリアル<5711.T>やDOWAホールディングス<5714.T>も約5%下落した。東証業種別株価指数では非鉄金属<.INFRO.T>が4%下げ、値下がり率トップとなった。
ソシエテジェネラル証券ディレクターの小原章弘氏は「ヘッジファンドなど短期筋がコモディティ市況から資金を引き揚げている」と指摘。商品市況の先安観が投資家心理を後退させており、「先物市場を中心にリスク回避の売りが出ている」(小原氏)と話す。指数寄与度の高いファーストリテ<9983.T>、ソフトバンク<9984.T>、ファナック<6954.T>の3社合計で日経平均を98円押し下げた。
ドル/円<JPY=EBS>が一時117円を下回り、1カ月ぶりの安値を付けたことも売り材料となった。ソニー<6758.T>が3%を超す下げとなったほか、パナソニック<6752.T>やトヨタ自動車<7203.T>など主力輸出株が軟調だった。
個別銘柄では、セガサミーホールディングス<6460.T>が後場一段安となった。共同通信によると14日午前、都内にある同社の里見治会長兼社長宅の敷地で、銃弾のようなものが見つかったとの通報があった。けが人はなく、警視庁が発砲事件とみて捜査しているという。事態の先行きを懸念した売りが広がっている。
半面、第1・四半期(2014年9─11月)連結決算で営業6割増益となったサイゼリヤ<7581.T>や自社株買いを発表したマルカキカイ<7594.T>などは買い優勢だった。
東証1部騰落数は、値上がり365銘柄に対し、値下がりが1413銘柄、変わらずが82銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 16795.96 -291.75
寄り付き 16961.82
安値/高値 16770.56─17036.72
TOPIX<.TOPX>
終値 1357.98 -16.71
寄り付き 1365.53
安値/高値 1356.2─1371.68
東証出来高(万株) 226019
東証売買代金(億円) 22875.14
(杉山容俊)
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