不動産投資「区分マンションより戸建て」推奨の訳 3年で10億円築いた会社員が語る資産形成のコツ

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私が考える不動産投資は、単なる資産運用ではなく、資産形成のためにあります。つまり、どんどん積み上げていく攻めの投資です。所有物件が増えるにしたがって、賃料収入も増え、融資の評価も上がっていく、というのが不動産投資の理想形なのです。

それを実現するために戦略を練ったし、専門知識も学んだし、ネットワークも築いてきました。そして実際の投資のあらゆる場面で、会社員であることのメリットやその経験が非常に役立つことを実感したのです。

いま私は、「時間の経過」が楽しくてしょうがありません。毎月、賃料がどんどん入ってくるし、ローンの残債もどんどん減っていく。その分、順調に「純資産」が増えています。

つまり、ほぼ「おまかせ」で、時間の経過とともに資産が形成されている状態です。もし不動産投資をしていなかったら、あるいは同じ不動産でもワンルームに投資していたら、こういう楽しさは味わえなかったと思います。

物件の担保価値にこだわる理由

ワンルームの担保価値の低さについて、いわば不動産投資の基礎知識になりますが、具体的な数字をあげて説明しておきましょう。

区分マンションの担保価値は「建物評価額」と「土地の価額」で判断されます。前者は「再調達価格×部屋の面積×(残存耐用年数÷法定耐用年数)」という計算式で割り出されます。再調達価格はRC造の場合、1平米20万円と決められています。この数字はどんなにいい立地の高級マンションでも変わりません。

先ほどの後輩のケースで言うと、新築の25平米のワンルームマンションですから、その建物評価額は、20万円×25×1(新築は残存耐用年数は47年、RC造の法定耐用年数47年なので47÷47=1となる)という計算になり、500万円にしかならないわけです。

土地の価額のほうは、マンション1棟が立つ土地全体の路線価(主要道路に面した土地の評価額)に対する持ち分の割合によって決まります。たとえば、何百部屋もある高層マンションのワンルームなら、たとえ土地の評価額が何億円でも、1戸の土地の価額はその何百分の1になります。

後輩が買った新築マンションの25平米のワンルームの場合、建物評価額と土地の価額は500万円プラス数百万円で、担保価値はせいぜい800万円ほど。つまり、彼は1戸3000万円のローンを組んで2戸買ったので、2200万円×2=4400万円の「マイナス資産(負債)」を抱えている状態と言えます。なので、金融機関から新たな融資を受けることが非常に困難になっているわけです。

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