不動産投資「区分マンションより戸建て」推奨の訳 3年で10億円築いた会社員が語る資産形成のコツ

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同じ清水の舞台から飛び降りるつもりで不動産投資を始めるなら、わざわざ担保価値の低いワンルームを選び、わざわざ時間がかかる資産形成の道のりを選ぶ必要はない、というのが私の一貫した考え方なのです。

「大家塾」で学んだ最重要ポイント

私は、初めて会う仲介会社の担当者に必ずスライドを使って、「自分の投資プラン」を見せるようにしています。じつは「大家塾」では、まずそれをちゃんとつくりなさい、と教わります。併せて、自分の強みの棚卸しをするようにも言われます。

なので、そのスライドには、投資プランのほかに、「健康社会に主体的にかかわる」「公私の切り替え」「さまざまな人と主体的にかかわる動きを生み出す」「人脈交流の場」「社会信用」「人にはない心を動かす特別な体験」「おもてなし」「時間」といったフレーズが散りばめられています。これが私の強みの部分です。

「私はこんな人生の目標、価値観を持っている人間です」と開口一番、まるでプレゼンのように伝えるので何事かと驚かれますが、それこそ人生をかけて投資するのですから、自分を理解してもらうことはすごく大事だと思います。

『3年で10億円を築いたサラリーマンが教える 「お金を生む時間」のつくり方』(朝日新聞出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

投資プランのほうは、かなり具体的です。「38歳までに月額105万円を金融資産購入と生活費に充てられる収益を出す不動産3億円を所有する。その翌年には6億円を所有する。40歳までに12億円を所有する。50歳までには、不動産とは別に年収2000万円を利子配当で生み出せる金融資産5億円を所有する」といった具合です。

現金資産5億円というのが富裕層のラインと言われているので、当初はそこを「最終目標」にしていました。「そのために3億、6億、12億というペースで不動産を買っていきたいんです」とはっきり伝えるわけです。

すると、中には「こんなのできませんよ」とあきれ顔で否定する仲介会社もいます。そういうところは私のパートナーになりえません。つまり、私の価値観を理解してくれて、かつ私のプランを見て、「できますよ、やりましょう」と言ってくれたところだけが、いま私の「投資パートナー」として残っているというわけです。

荒木 陽介 不動産投資を実践するサラリーマン投資家

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あらき ようすけ / Yosuke Araki

1977年生まれ。大学卒業後、広告会社に入社し、25歳から12年間にわたり、激務の傍ら、本業の仕事と母校の部活指導を両立させる。その間に、仕事を平日にやり終える時短術や周囲との上手な関わり方、効率的に自己投資する学習法を編み出す。部活指導では35歳で日本一(国体優勝)を果たし、会社でも営業目標を達成し続ける(40歳の時、最年少で部長に昇進)。37歳で部活指導から身を引き、その時間とノウハウを子育てと資産形成に投じ、不動産投資ではたった3年で総資産10億円を築く。現在の総資産は20億円、総資産から負債を引いた純資産は2億円に。現役サラリーマンで不動産投資家。バー、スポーツジムのオーナーでもある。

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