《プロに聞く!人事労務Q&A》私傷病による休職者が復職する際、産業医の診断結果を復帰条件とすることはできますか?

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《プロに聞く!人事労務Q&A》私傷病による休職者が復職する際、産業医の診断結果を復帰条件とすることはできますか?

 

回答者:半沢社会保険労務士事務所 半沢公一

質問

 体調不良で6カ月間休職していた社員から「復職願」が提出されました。「職場復帰可能」との医師(社員の主治医)の診断書も添えられています。
弊社としては、安全を期すために、弊社の産業医による診察も受けさせたいと思います。社員の主治医の診断書があるにもかかわらず、弊社産業医の受診を命じ、当該診断結果を職場復帰の条件とすることは可能でしょうか?(金融:総務部)

回答

復職に関するご相談ですが、これらの事項については、一般的には就業規則の規定に沿って運用します。そして、就業規則の規定だけでは、運用が困難な場合には、会社と社員が誠意を持って協議し、社員の主治医や会社と契約している産業医、関係者等の意見を聴き、最終的には会社の判断により復職の発令をします。

なお、今回のご相談の回答に当たって、休職の理由は「体調不良」ということですが、病名等詳細が不明ですので「私傷病」の取り扱いであったと仮定します。また、就業規則に次のような定めが記載されていたことを前提にご説明します。

<就業規則の規定>

(休職事由)
第1条  従業員が、次の各号の一に該当するときは休職を命ずる。
(1) 業務外の傷病による欠勤が2か月に達したとき又は傷病により勤務に適さないと認めたとき
(2) 後述省略

(休職期間)
第2条  前条の定めに基づく休職期間は次の各号のとおりとする。
(1) 前条(1)による業務外の傷病の場合で欠勤が2か月に達したとき・・・・・・1年以内
(2) 後述省略

(復  職)
第3条  休職期間が満了したとき、又はその事由が消滅したときは審査の上復職を命ずる。
(1) 私傷病による休職者が復職する場合は、あらかじめ主治医の診断書を添えて、復職願を提出しなければならない。この場合において、会社は必要に応じて、指定する医師(産業医等)の受診を命ずることがある。
(2) 後述省略

 

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