有料会員限定

「ウクライナは“最悪"を警戒 利上げで価格変動率高まる」 混乱の市場シナリオを読む/豊島&アソシエイツ代表 豊島逸夫

✎ 1〜 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18 ✎ 19
拡大
縮小
としま・いつお 1948年生まれ。一橋大学卒。邦銀を経てスイス銀行外国為替貴金属トレーダーなど。現在は独立系の立場から経済情報を発信。

特集「株崩落 次の一手」の他の記事を読む

最悪のリスクシナリオについて検討が必要な状況になりつつある。

3月4日午前、ロシア軍がウクライナの原子力発電所を砲撃した、という報道が飛び込んできた。深夜の米ニューヨークの金融市場も一時騒然となった。

砲撃報道の前日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスがロシア国債を格下げしていた。投機的水準への大幅な格下げで、デフォルト(債務不履行)の懸念が高まった直後だった。

ロシア国債のデフォルトのリスクを注視しなければならない。ロシアはブリンクマンシップ(瀬戸際戦術)を取っている。米国など西側諸国が、ロシア国債のデフォルトをあえて放置するような姿勢を見せれば、ロシアは報復として核を一段とちらつかせるのではないか。

今後、ウクライナの国内核施設への砲撃や占拠を拡大すれば、NATO(北大西洋条約機構)との緊張感が高まり、新冷戦も本格化する。米国やNATOが本格的にレーダーや核兵器の照準をロシアに合わせるようなことが話し合われ、核戦争の脅威が現実味を帯びるような事態になれば、金融市場も大きく揺らぎ、株価は大暴落する。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
日本製鉄、あえて「高炉の新設」を選択した事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
株崩落 次の一手
お宝銘柄を探せ
急増する個人の信用取引
あえて成長株狙いの二刀流も
荒れ相場に本領発揮
株価チャートで判断する
『会社四季報』元編集長が超解説
ウクライナショック日本企業への影響は
四季報先取りランキング6
四季報先取りランキング5
四季報先取りランキング4
四季報先取りランキング3
四季報先取りランキング2
四季報先取りランキング1
株価はどうなる?/智剣・Oskarグループ CEO 大川智宏
株価はどうなる?/ブーケ・ド・フルーレット 代表 馬渕治好
アナリスト・ストラテジストに聞く
利上げに動くFRB
混乱の市場シナリオを読む/豊島&アソシエイツ代表 豊島逸夫
株崩落 次の一手
ウクライナ危機と米国利上げで激震!
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料会員登録のご案内