市場の乱高下にも強いバリュー株。エミン流の選び方とは。

複眼経済塾 塾頭 エミン・ユルマズ(Emin Yurumazu)トルコ出身。東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程修了後、2006年野村証券入社。16年から『会社四季報』を分析し投資ノウハウを教える複眼経済塾の取締役・塾頭。(撮影:今井康一)
有事にまで至ったウクライナ情勢やFRB(米連邦準備制度理事会)の利上げ見通しなどを受けて、株式市場が混乱している。その傾向をとくに示しているのが米ナスダック指数だ。
同指数は年初から下げているものの、中長期で見ると大きく下げてはいない。むしろ高値を維持している。だが中身を見ると、GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック〈新社名メタ〉、アマゾン、マイクロソフト)といった主要銘柄が指数を維持しているのが実情だ。GAFAM以外の銘柄の多くは株価を下げており、投資家は選別色を強めている。GAFAM以外の銘柄の調整はまさに、弱気な投資家が増える「ベア相場」の特徴といえる。
熱狂したこれまでの市場は「エブリシングバブル」と称される。株、不動産、暗号資産(仮想通貨)、コモディティーなどすべてが高値圏だ。資産バブルが実物資産に波及してインフレが発生している、というのが現在の状況だ。そのためFRBはインフレを抑制しようと、年内に数回の利上げを計画する。今後の相場はどうなるか。
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