年金や投資信託など巨額の資金を運用する機関投資家は何に注目しているのか。
巨額のマネーを運用する機関投資家が“非”財務情報の開示に目を凝らしている。企業側が開示で手を抜けば、対話で改善を求められたり、株主提案に発展したりする可能性がある。
そもそも中長期で資金を投じる機関投資家は、企業の業績や財務状況など、決算資料でわかる内容だけを見ていたのではない。以前から、将来の事業パフォーマンスの基盤となる、非財務的要素も重視していたのだ。
ESGへの関心の高まりは非財務情報重視の風潮に拍車をかけている。二酸化炭素(CO2)を大量に排出する企業への投融資には厳しい視線が向けられる。環境対策を装うESGウォッシュを防ぐ目的で導入された、欧州のサステイナブルファイナンス開示規則(SFDR)など規制当局の圧力もこれらの流れを後押しする。
当社が、総額約29兆米ドル(約3300兆円)を運用する世界の主要機関投資家42社に行った「機関投資家調査2021」によれば、95%の投資家が「ESG関連リスク・機会を考慮する重要性が高まった」と答えた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら