国内ベンチャー企業の資金調達額は再び過去最高水準に。次なる「ユニコーン」候補があらゆる業界で生まれている。その中から厳選した各社を総力取材。金の卵探しを始めよう。
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グーグルの日本法人では広告営業としてグローバルでトップの成績を上げ、担当部門の売り上げを3年で60倍に。その後クラウド会計ソフトのフリーに転職すると、営業責任者として売り上げを8カ月で28倍にし、解約率を3カ月で約7分の1まで下げた。
営業支援のSaaS(Software as a Service)を手掛けるベンチャー、マジックモーメントを率いる村尾祐弥CEOは、腕利きの営業パーソンとしてIT業界を渡り歩いてきた。「すばらしい技術や製品は世に広まらないと意味がない。ただ、自分がグーグルやフリーでやってきたことを、ほかにできる人がいなかった。結果の出る営業のやり方を世の中に提供したい」。
そんな思いで2017年に立ち上げたのがマジックモーメントだ。「魔法が起こる瞬間」という意味のこの言葉には、「非連続な成長を実現したときの感覚や雰囲気を顧客にも感じてもらいたい」という村尾氏の意思が込められている。
この言葉は、村尾氏のグーグル在籍当時にアメリカ本社の上級副社長を務めていたニケシュ・アローラ氏が使っていたもの。アローラ氏は後に孫正義氏の右腕として、ソフトバンクグループの副社長に転じたことで知られる。
「やるべきこと」を営業担当者に自動提案
主力製品のSaaS「プレイブック」は、導入した企業が顧客との「エンゲージメント」を高められるようにするもの。エンゲージメントとは、自社の製品やサービスをその顧客が長期にわたり活発に使ってくれる度合いを意味する。とくにSaaSなどのサブスクリプション製品との相性がよいという。
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