国内ベンチャー企業の資金調達額は再び過去最高水準に。次なる「ユニコーン」候補があらゆる業界で生まれている。その中から厳選した各社を総力取材。金の卵探しを始めよう。
特集「すごいベンチャー100 2021年版」の他の記事を読む
「僕がシリコンバレーに留学していたころ、現地に日本人は全然いなかった。それと同じように、日本のベンチャーも世界で活躍できていなかった」。日本クラウドキャピタルの柴原祐喜CEOはそう話す。日本のベンチャーを応援したい。そんな思いで、2015年に立ち上げたのが同社だ。
主力である「FUNDINNO(ファンディーノ)」は日本初となる株式投資型クラウドファンディングサービスだ。同社が独自の基準で選定したベンチャー企業に対し、ユーザーは10万円程度の少額から投資できる。ベンチャーはインターネットを通じ、個人投資家から資金を調達することができるわけだ。
活況を呈しているとはいえ、日本はベンチャーに対する資金供給量がアメリカや中国に比べまだまだ少ない。資金の出し手もベンチャーキャピタル(VC)や事業会社のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)などに限られ、比較的リスクが少なく投資回収が見込めるミドル・レイターステージのベンチャーに資金が集中してしまう傾向があった。
そこで、資金をよりまんべんなく行き渡らせる一つの方策として、個人投資家とベンチャーを直接つなぐサービスを育成しようというのが同社の試みだ。
“ファン投資家”の育成で広告効果も
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら