ソフトバンク・ビジョン・ファンドが日本のベンチャーに初めて投資した。そのアキュリスファーマとはどんな会社か。創業社長を直撃した。
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外資大手に感じた「限界」
──起業の背景は?
昨年10月末に、2017年から務めていたノバルティスファーマの社長を退任して起業した。投資家の皆さんからも「4年弱社長を務めてきて、なぜ今起業するのか」とよく聞かれた。
医薬品の研究開発や販売にはやりがいがあったが、同時に、日本の社会課題に真っ向から取り組みたいという思いもあった。外資企業の日本法人社長だと、海外で決めるグローバル戦略が降りてきて、それに原則従わなければならない。日本の社会課題にがっぷり四つで組みに行くのは難しい。
そんな中、ベンチャーキャピタルのキャタリスパシフィックと出合った。私は医薬品ビジネスの専門家ではあるが、資金調達の面では素人。アキュリスを立ち上げるにあたり、私は組織作りと実際にビジネスをどう動かすかの部分を担い、キャタリスがお金の部分を全面的に担う形で共同創業に至った。
──海外ですでに販売されている睡眠障害薬「ピトリサント」の開発販売権をフランスの医薬品メーカーから取得しました。
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