有料会員限定

新たな待遇差問題 こうして解決を

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 18
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

大企業は正社員と非正社員との人事管理を区別しやすいが、中小企業は曖昧で、紛争リスクが大きい。

特集「激変! 働き方と仕事の法律」の他の記事を読む

改正パート・有期法(短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律)は、中小企業には適用が1年猶予されていたが、いよいよ今年4月から適用される。

昨年10月には、有期雇用労働者(契約社員)の待遇差が争われた裁判について、一挙に5件の最高裁判所判決が言い渡されており、大きく報道された。このような報道には、企業のみならず、実際に働く非正社員も接しており、現在も多くの裁判が係争中である。

そのため、中小企業であるからといって、悠長に構えることはできない。むしろ、大企業であれば、正社員と非正社員との間で「職務の内容」や「人材活用の仕組み」などの人事管理を区別しやすいが、従業員数の限られている中小企業では上記の区別が曖昧になりがちなので、紛争になった場合のリスクが大きいともいえる。

ここでは、待遇ごとのポイントを説明したうえで、対応上の留意点を解説する。

中小企業は自社で待遇差問題に対応せざるをえない(imagenavi)

賃金体系や基本給は?

正社員と非正社員では賃金体系自体が異なるのが一般的であり、法違反となるリスクは低い。ただ、非正社員の基本給で、正社員の手当分が加算されている場合(例:営業職の非正社員の基本給に、正社員の営業手当分が加算されて設定されている場合)では、加算の実態があるか否かが「手当」をめぐる待遇差で問題とされうる。手当分を基本給で加算しているのであれば、雇用契約書に明記するなどして、事前に説明しておくべきである。

関連記事
トピックボードAD