激変! 働き方と仕事の法律 改正対応待ったなし!

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コロナ禍であっても、待ったなしでスタートするのが3月〜4月からの法律の改正である。ビジネスにおいても重要な新ルールが多い。さらに2022年に施行される改正法も目白押しで、企業は早めの対応が必要だ。

本誌:堀川美行、山本舞衣

週刊東洋経済 2021年3/6号
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新型コロナウイルスが社会や経済を襲い始めてから、1年の時が刻まれてしまった。

企業にとっては本来なら、この1年のうちに確実に手を打っておかなければならなかったことがあった。間もなく施行されるビジネスの新ルールへの対応策だ。

大企業で先行して導入された「同一労働同一賃金」のルールが2021年4月から中小企業にも導入される。大企業は外部弁護士との連携体制を整えているが、中小企業はそうはいかない。もしトラブルが発生したときは自社で対応する部分が多くなる。それを考慮して入念な準備が必要だ。

70歳までの就業機会を確保することが企業の努力義務となる。その「改正高年齢者雇用安定法」もスタート。将来の義務化が既定路線であり、早めに対応したい。

22年も法改正目白押し

上場企業にとって大きいのは、3月の改正会社法の施行である。株主総会の運営や取締役の規律を見直すことで、企業統治を強めるのが目的だ。今年の株主総会から開示項目が増えることになるが、コロナ禍の影響で、対応が遅れている企業も多いはずだ。

翌年の22年もビジネスの新ルールは目白押しである。現時点で、もう1年後の対応策に着手していなければならないのだ。

大企業で義務化されたパワーハラスメント対策は22年には中小企業も対象となる。同一労働同一賃金と同じように中小企業は十分な準備が必要になる。成年年齢は18歳に引き下げられる。とくにB2C事業を行う企業はトラブルを避けるため、18歳などの若年成人顧客向けのルールをきっちりと策定することが求められる。

どの企業にとっても手間も時間もかかりそうなのが、22年春ごろまでに施行される予定の改正個人情報保護法への対応だ。情報保護の規制を一段と強める内容であり、企業にとっては、大きなリスクを抱え込むことになる。

法改正ラッシュの背景にあるのは、社会・経済の激しい変化だ。働き方改革や経済のデジタル化の進展によって、新しいルールの必要性が高まっているのである。

新ルールを知るべきなのは、実務担当者だけではない。仕事で失敗しないために一般のビジネスパーソンも最低限の情報は頭に入れておくべきだろう。1年前に施行された改正民法も含め、新ルールのエッセンスを法律家にわかりやすく解説してもらった。

週刊東洋経済編集部
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