改正個人情報保護法で個人情報の「利用」のルールが大きく変わる。
2020年6月に成立した改正個人情報保護法が、22年春に施行される。
今回の改正は、個人情報の「利用」にメスが入る点が重要なポイントだ。従来、日本の個人情報保護では、情報の「管理」に重点が置かれていた。一般の人も、個人情報において何が不安かと聞かれれば「個人情報が漏洩しないか心配」と答えることが多いだろう。
ITが発達し、企業が膨大なデータを蓄積して分析することができるようになった。これにより、個人情報が思わぬ形で利用され、本人に不利益を与える危険性が高まっている。例えば、20年に企業の採用サイトにおいて、学生がどの企業を閲覧しているかなどの情報を分析して「内定辞退率」のスコアを算出し、企業に提供する事案が問題となった。
採用に応募した学生は、まさか自分の閲覧履歴などから内定を辞退する確率がスコア化され、これが採用活動に利用されている可能性があるなどとは思ってもいなかったであろう。このようにデータの「利用」が大きな問題となっているため、規制を強化することになったのである。
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