JR東海は、東京─名古屋─大阪の3大都市を超電導リニアで結ぶリニア中央新幹線というビッグプロジェクトを進めている。総事業費は約9兆円。2027年に品川─名古屋間が先行開業し、37年ごろに品川─新大阪間を全線開業させる計画だ。東海道新幹線が担っている3大都市間の大動脈輸送を2重系化して大規模災害リスクに備えるのが最大の目的だが、最高時速500キロメートルで走行し、所要時間は品川─名古屋間が40分、品川─新大阪間が1時間7分。いずれも東海道新幹線の半分以下に短縮されるため、高い利便性に注目が集まる。
この“夢のプロジェクト”に対しても、新型コロナウイルス感染症の拡大は、大きな課題を突きつけた。感染拡大を抑えるために多くの企業がオンラインでの会議を導入した。コロナ終息後もこの流れが続けば、ビジネスパーソンは会議のために出張する必要がなくなり、リニア利用者は当初予想よりも減るのではないかというものだ。
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