人の移動が制限される中、グローバルビジネスはどのような影響を受けるのか。三井物産の安永竜夫社長に聞いた。
──コロナ後、経済のグローバリゼーションはどう変化すると考えますか。
人、物の動きが疫病を理由にこれだけ滞るのは、(約100年前の)スペイン風邪の時代までさかのぼらなければならない。これまでよりビザの取得が厳しくなるなど、これだけ国境を意識したのは数十年ぶりのことだ。米中問題だけでなく、EU(欧州連合)の中でも各国が国民を守るために都市や国境を封鎖している。コロナ以前からあった「自国第一主義」がさらに強まっており、経済のブロック化が進む懸念がある。
だが本当に各国が自国の経済だけで自己完結しようとすれば、非効率なものとなる。そもそも日本は食料もエネルギーも自給できない。当然、私たちは人々の生活に欠かせない食料やエネルギーの供給に携わっており、しっかりとやっていかないといけない。
──世界経済の先行きについてどうみていますか。
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