鉄道でも手荷物検査を行う動き。最も厳しいのは中国だ。
世界のあちこちで凄惨なテロ事件が起こる中、空港の保安検査は、年を追うごとに厳格さが増している。
日本の保安検査場では、空港係員が丁寧な言葉で案内をしてくれたり、かごからはみ出した上着の上にわざわざ別のかごをかぶせてくれたりと、ほかの国ではとても考えられない「思いやり」のある対応をしてくれる。
一方、海外の空港ではどうだろうか。例えば英国の空港では、「上着を脱げ、ベルトを外せ、靴を脱げ」と命令口調で指示される。そのうえ、全身スキャンをする筒状の検査機が一般化し、「両腕を広げて3秒間待て」というスタイルの検査も珍しくなくなった。非常に小さな金属のアクセサリーや液体の小瓶などを見つけられるこの検査機だが、性能が高すぎて、一時は「下着まで丸見えなのではないか」という論議もあった。とはいえ、航空機テロを「水際」で防ぐためには、乗客を犯人扱いするかのような厳しいチェックもやむをえないのかもしれない。
液体物チェックのルールが厳しいことは言うまでもない。国際的には「100ミリリットル以内の液体物で、容積1リットル以内のビニール袋に入るもの」のみ持ち込み可と決まっており、ペットボトルや缶の飲料などは持ち込めない。ところが、日本の国内線フライトでは、アルコール飲料も含め、5リットルまで持ち込んでいいルールとなっている。各地の空港で販売されている酒類を積極的に売りたいとか、機内でお弁当などを食べる乗客への便宜のためなのかもしれないが、国際基準とは懸け離れた「ローカルスタンダード」。海外旅行の際に没収されないよう、気をつける必要がある。
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