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続々民営化する地方空港、利用者にも大きなメリット 国際便の新規就航や増便に注力

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運営会社の裁量が広がり、空港ごとの創意工夫も見えてきた。

「東北の玄関口」として国際便を増やす仙台空港。愛称は「仙台国際空港」

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「空港の利便性向上とは、何よりも路線を増やすことだ」。仙台国際空港の岡崎克彦・航空営業部長はそう強調する。東急グループや前田建設工業、豊田通商が設立した会社「仙台国際空港」による仙台空港の運営が2016年7月にスタートした。

国が土地などの所有権を有したまま運営権を数十年にわたって民間に委託する「空港民営化」は仙台空港が第1号。民営化に踏み切る空港の数はその後も着実に増えている。19年8月には北海道空港や三菱地所などから構成されるコンソーシアム「北海道エアポートグループ」が、新千歳など道内7空港の運営を一括して受託することに決まった。広島空港も21年4月の民営化を目指し、運営公募手続きが始まっている。

それでは、民営化によって何が変わるのか。一口に言えば、運営事業者が主体的に空港経営を行えるようになるのだ。

空港事業は大きく2つに分けられる。1つは着陸料などを収益源とする航空系事業、もう1つはターミナルビル運営などからなる非航空系事業だ。これまでは、航空系と非航空系とで別個に事業が運営されていた。民営化後は管制や税関といった業務は従来どおり国が受け持つが、それ以外は基本的に空港運営会社が担うことになる。

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