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Interview|ペプチドリーム会長 窪田規一 バイオ|「投資家が納得する事業モデル構築を」

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日本の上場バイオベンチャーは30社ほどだが大半が赤字経営。業界が大きく育つために何が必要か。2013年の上場時から営業黒字を続ける希有なバイオベンチャー、ペプチドリームの創業者、窪田規一会長に聞いた。

くぼた・きいち●1953年生まれ。76年早稲田大学卒。日産自動車などを経て2006年ペプチドリーム設立し社長就任。17年から現職、塩野義製薬などと製造会社ぺプチスターを設立し社長就任。(撮影:尾形文繁)

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──日本のバイオベンチャーブームは00年ごろからですね。

経済産業省が主導した「大学発ベンチャー1000社計画」がきっかけ。米国に追いつけと。創薬系バイオも注目を集めた。

ただ、創薬ベンチャーの時間軸が理解されていない。ゲームやECのように完成した技術基盤の上にコンテンツをのせる事業なら数年で利益を出せる。創薬は、薬の候補物質を探して薬にし、承認を取って製造販売に至るまで、15年はかかる。投資家は数年で成果が見えないと離れてしまい、資金不足という負のスパイラルに陥る。

──上場で資金調達しても、売上高や営業黒字化など縛りがあるため、上場維持に経営資源を奪われ、研究開発に集中できない問題があります。

日本では創薬ベンチャーにミニ製薬会社を求める。米国型では、薬の候補物質の発見、最適化、安全性や有効性の確認、承認取得と販売など大手とM&Aやアライアンスを組むポイントがいくつもある。日本では難しい。大手の海外志向もあるが、ベンチャー側にも課題がある。持っている技術の見せ方だ。学者の場合、よいアイデアが一つあればいい論文が書ける。しかしビジネスでは、10のアイデアすべてを投資家に納得してもらう必要がある。そのビジネスモデル構築が重要だ。

──ポスト平成の創薬はどうあるべきでしょうか。

いま元気があるのは中堅の製薬会社。創薬の経験があり、これまで外部投資してこなかったぶん資金に余裕がある。日本の学術のアイデアにベンチャーが磨きをかけ、中堅製薬が臨床開発する。この流れを作れないか。医療保険制度が危機に瀕する中、高額な医薬品開発が主流になっている現状では、いずれおカネのあるなしが命を分けるようになる。創薬も経済性を重視しなければ。ここに一石を投じられるかどうかが、われわれに課された役割ではないか。

──ペプチドリームが目指すポスト平成は。

独自の創薬技術基盤であるPDPSを使って世界の大手と創薬ターゲットとなる特殊環状ペプチドを開発、または技術基盤そのものをライセンスする。開発案件は自社・共同含めて100以上。特殊環状ペプチドは低分子と抗体医薬のよいところを併せ持つが価格は抗体医薬の10分の1以下。よい薬をリーズナブルな価格で出すことが目の前の目標。

その先は、社会に必要としてもらえるような新しいヘルスケア企業にしたい。特殊環状ペプチドは、薬を患部に運ぶDDSや、生体内の情報をピックアップするツールなど、いろいろに使える。また、市販後の薬の効果を測定しデータ集積してフィードバックする社会全体の仕組みを作ることも重要だ。

(聞き手・本誌:小長洋子)

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