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過労、うつ、残業代不払い、不正会計が蔓延する宗教界 「信教の自由」不可侵が隠れみのに

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真宗大谷派の本山・東本願寺

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「給与明細を見て、あれだけ働いたのに残業代がないのはなぜだろうと思ったのがきっかけだった」。真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市)で僧侶として働いていた男性(39)は振り返る。

男性は2013年4月から本山境内にある研修宿泊施設「同朋会館」で門信徒の世話役である「補導」として働き始めた。朝のお勤めから昼の清掃奉仕などの主導役を務め、夜は会議もある。朝6時半すぎには出勤し、夜は22時すぎになることもザラだったという。

とりわけ繁忙を極めたのが、子どもや学生の奉仕団がやってくる夏休み期間中だ。「残業時間は最大で月130時間を超えていた」(男性)。1年目のとき先輩の補導が倒れ、救急車で病院に搬送されたこともあった。炎天下での活動と睡眠不足が響いたためだ。

男性は仏門に入る前、民間企業で5年ほど働いていた。本山の補導となる前は、宗派教務所で事務職として働いていた。「企業ではもちろん、教務所でも残業代は支払われた。本山でも事務職には残業代が支払われるのに、勤務時間の長い補導には支給されないのは納得できなかった」(男性)。

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