逆風下でもパワーは健在
日本の宗教界が、曲がり角に立っている。
信者数の絶対値は減り続けている。文化庁『宗教年鑑』によれば、国内宗教法人の信者数(公称)の総数は過去10年で12%減った。
人口減少に加えて日本人の宗教離れも影響している。宗教学の泰斗、上智大学教授の島薗進氏はこう指摘する。「集団の時代だった戦後、人は仲間と群れることで自分らしさを見いだした。しかし今は個人化の時代。集団で動くことに積極的ではない」。
近年の伝統宗教の収入推移について、仏教、神道、キリスト教の各主要教派で比較したのが記事下図だ(本部の予算・決算)。キリスト教は信徒数の減少による献金減が、神道は暦やお札の頒布(販売)低迷が収入に響いている。仏教だけは葬儀、墓地経営が高齢化を受け好調、賦課金(ロイヤルティ)収入が伸びた形だが、追い風はいつまでも続かない。
創価学会を筆頭に、戦後に成長してきた新宗教教団も、既存信者の高齢化に直面する一方、若年層の取り込みに苦戦する。
そんな時代に生まれた「2世信者」は、親が信仰する新宗教の型にはめられることに、しばしば生きづらさを感じるようだ(→関連記事へ)。入信は自分の意思ではなく、信仰を継承する意欲も薄い。
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