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スーパーサイクルは本物か? アナリストに聞く

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足元の調整は好調さの裏返し

和田木哲哉 野村証券 マネージング・ディレクター

わだき・てつや●1968年生まれ。91年早稲田大学教育学部卒、東京エレクトロン入社。2000年野村証券入社。

シリコンサイクルの谷で真っ暗闇だった2016年2月に、当社は大変化を察知してスーパーサイクル論を展開した。「スーパーサイクル」という言葉は私が作ったと自負している。

DRAM中心の山と谷に加えて、猛烈な工場建設ラッシュが始まりフラッシュメモリの大きな山ができる。スマートフォン向けが落ち込んでも、サーバー需要が急拡大する。消費電力の問題から、サーバー向けはモーターを回すHDD(ハードディスクドライブ)からフラッシュメモリを用いるSSD(ソリッドステートドライブ)に置き換わっていく。だから今までのような4年で一巡する従来型のシリコンサイクルではない……私は16年にそう指摘したが、実際にそうなっている。

「遠未来まで大丈夫」に等しい

半導体製造装置の供給が全然足りていない。足元で調整の話が出ているが、韓国サムスン電子や東芝が納品の延期要請を顧客に出したというのは、半導体市場がおかしくなったからではなく、好調すぎて成膜装置が足りていないからだ。そうでなければ、サムスンの役員が成膜装置の部材メーカーにわざわざハッパをかけに行ったりしない。

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