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米国が無視できない中国半導体強国への道 貿易戦争の火種

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イラスト:今井ヨージ

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約2カ月ぶりの株取引は大暴落に終わった。6月13日、中国通信機器大手・中興通訊(ZTE)株の取引が再開された。値幅制限のない香港取引所では13日の1日間で取引停止前と比べて約42%下落。深圳取引所でも連日ストップ安を記録し、取引再開から3営業日で約6000億円相当の時価総額が吹き飛んだ。

ZTEは株価暴落後、大手国有銀行2行に計1兆円超の融資枠設定を求める旨を公表した。スマートフォンで世界シェア9位の同社を追い込んだのは、米国政府による制裁だ。今年4月、米商務省が米国企業にZTEとの取引を7年間禁止するよう命令。ZTEは米半導体会社クアルコムなどから部品を調達していたため、大半の製品が生産停止に追い込まれた。同時に株取引も停止された。

半導体は通信機器・施設に組み込まれることから、経済だけでなく安全保障とも密接な関係にある。ZTEもそこが問題となった。米国議会は2011年から、中国の通信機器メーカーが安全保障上の脅威だとして調査を開始、翌12年には米国政府にZTE製品の採用に規制をかけるよう要請した。

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