今なお日本の強みを発揮できる半導体と電池。その二つにデータ流通量の爆発的拡大と自動車の電動化という好機が到来している。
普段、われわれの生活で意識して使う機会が少ない半導体と電池。産業の黒子ともいえるこの両製品が次世代テクノロジーの“顔”になりつつある。
半導体の需要を牽引するのはビッグデータだ。スマートフォンの普及によって、人々がインターネットに接続する時間は格段に増えた。今後は自動車などもネットにつながることで、さらにデータ量が増加すると見込まれている。
世界半導体市場統計によると、半導体業界の市場規模は2017年に伸びが加速しており、半導体関連株の動向を示すSOX指数もここ数年の上昇が顕著だ。
半導体製造装置メーカー世界4位・東京エレクトロンの河合利樹社長は「ITバブル時に比べ今は実需が伴っている。半導体産業は一段上の成長フェーズに入った」と語る。半導体は一定の周期で需要の山と谷が訪れる「シリコンサイクル」が一般的といわれてきた。しかし、16年にはサイクルが超長期化した「スーパーサイクル」に突入していると指摘する市場関係者も現れている(→関連記事へ)。
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