処方箋争奪戦が勃発! 火種は調剤ポイント
かくも“グレー”なポイント導入に踏み切った背景にあるのはドラッグストア業界に漂う停滞感だ。近年は出店ペースが鈍化しているうえ、09年の薬事法改正で異業種が医薬品販売に参入できるようになり、各社は専門性の再考を迫られている。
こうした中、粗利も高く、今後も高齢化などで市場拡大が見込まれる調剤事業を有望視される。今後の成長戦略の要として、既存店舗に調剤薬局を併設するなど強化を急ぐ。
窮地に陥る中小薬局 大手は異業種と提携も
しかし現状、処方箋のうち、ドラッグストアが扱っているのは1割にすぎない。患者が病院に近い調剤薬局を利用するケースがほとんどだからだ。加えて、ドラッグストアでは薬剤師を育成する環境が整っておらず、「調剤スキルに課題がある」(ドラッグストア幹部)。結果、顧客が定着せず、薬剤師の人件費ばかり膨らんでしまう。ポイントは調剤薬局から処方箋を奪う新たな「武器」になるとの期待が高い。
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