Facebookでは、ひとつの対策として、拡張ターゲティングを可能にする「類似オーディエンス」という機能を提供しています。これは、ドンピシャのターゲットに似たような特徴の人を探し出すことで、ターゲティング精度や効率を担保しながら、より多くの人にメッセージを届けられるようにするものです。たとえば、自社製品の購入歴がある人たちや、自社Facebookページに「いいね!」している人をベースに、デモグラフィーや嗜好が同じような人たちにリーチできるため、潜在顧客を効率的に開拓することができます。
広告もパーソナライズするべき
さて、前述の通りパーソナライゼーションとは「誰に」「何を」ですから、「誰に」はターゲティング精度の高さでクリアできますが、「何を」、すなわちクリエイティブも、同等もしくはそれ以上に重要です。従来のマス広告同様に、全員に向けて同じクリエイティブを発信することももちろんできますが、やはり効果を最大化するにはクリエイティブもパーソナライズすべきです。デジタル広告の利点として、複数のクリエイティブを入れ替えて効果の高いものに予算を寄せていくということが簡単かつ安価にできますので、これは是非実践してみてください。
ただ、ひとつ言えるのは、クリエイティブには絶対の正解はないということです。ですが、クライアントやエージェンシーとより良い取り組みができるように、私たちもいろいろと知恵を絞っています。たとえば、オンラインメディアとしてはめずらしいと思いますが、Facebookでは 「Creative Shop (クリエイティブショップ)」と呼ばれるクリエイティブチームを社内に有しています。Facebook上のクリエイティブに関する専門家であり戦略家でもある彼らは、世界中のクライアントやエージェンシーと一緒に、様々なキャンペーンに取り組んでいます。日本でも11月に発足され、初仕事としてネスレ日本さんの「オトナの甘さ」キャンペーンに参画しています。
ターゲティングとクリエイティブを磨き上げ、適切なパーソナライゼーションを行えば、広告はコミュニケーション手段としてより効果的かつ効率的になります。消費者は関心を持てる広告を目にできるようになり、広告主は関心を持ってくれそうな消費者にリーチできるようになる。広告を出す側と受け取る側の両方にとってすばらしいことで、まさにWin-Winの関係です。もちろん広告である以上、ビジネス目標を達成してなんぼだというのも事実です。
本連載の最後となる次回は、インターネット広告の効果測定や、マルチデバイス対応、アプローチの変化によるマーケティングの進化などについてお話ししたいと思います。
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