これからの不動産選びはココに注意せよ! “埼玉大変 千葉心配”の時代--『不動産絶望未来』を書いた山下努氏に聞く

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
これからの不動産選びはココに注意せよ! “埼玉大変 千葉心配”の時代--『不動産絶望未来』を書いた山下努氏に聞く

人口減少が進み、高齢者が増える一途。未来に希望を持てない現状でも、戸建住宅やマンションを求める動きはやまない。その根底には、物件を売り続けたい不動産、住宅産業があるからだが、「乗せられるままに家を買えば、一生の監獄になる」と喝破するのは、近著『不動産絶望未来』(小社刊)の著者、山下努氏。

新聞記者として、数々の現場を取材し、不動産問題の根底を見つめてきた筆者はサラリーマンの多くが持つ「土地神話」、「持ち家主義」の幻想に警鐘を鳴らす。

−−−

 「私は東京・江東区に住んでいますが、窓の外に立ち並ぶタワーマンションが『サラリーマンの巨大な墓石』に見えてしまいます」

こう山下さんは口を開いた。

所得低迷、人口減少、少子化、高齢社会、家余り…。そうした社会、経済環境を考えれば、家を慌てて買う必要はないのは分かるが…。
 
 「今も、“男の甲斐性”といって家を買う人が後を絶たないことが信じられません。5年後、10年後には大変なことになります」

どういうことか。

「既に、多摩や千葉のニュータウンをはじめ、郊外住宅地の高齢化は進んでおり、ベッドタウンは人が寝込む『ベッドタウン』になりつつあります。そうしたエリアを多く抱え、今や『埼玉大変 千葉心配』の時代です。郊外時代は終わりました」

なるほど…。

「各地ごとの現在の状況をつかむのに、『都市データパック』(小社刊)や『民力』(朝日新聞出版)が役に立ちます。目先のことを追うのでなく、マクロな経済データを調べて勉強していけば、成長力がある地域と衰える地域を見極めることができるでしょう」

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事