
佐藤康博・みずほフィナンシャルグループ社長(左)と孫正義・ソフトバンクグループ社長。トップダウンでフィンテック戦略を加速させる(撮影:大澤 誠)
銀行とフィンテック企業との協業が進んでいる中、みずほ銀行が選んだ相手はソフトバンクだった。
2016年9月、みずほはソフトバンクとのフィンテックに関する合弁会社設立を発表した。みずほが金融以外の合弁会社を作るのはこれが初めて。折半出資だが、会計上はみずほの連結子会社となる。合弁会社の社名は「J.Score(ジェイ・スコア)」(以下、ジェイ社)で、17年度前半(17年4〜9月)にサービスを開始する。
新会社は個人向けに特化した融資を手掛ける。最大の特徴は、スマートフォンを用いた独自の審査モデル「スコア・レンディング」にある。専用アプリで属性に基づく事前の予備審査をし、「この金利でいくらまで貸せる」という結果(=スコア。下写真のスマホ画面の数字「915」がそれに当たる)が示される。

スマホの画面はイメージ
予備審査の結果を受けてスマホで融資を申し込むと、30分以内に銀行口座に振り込まれる。スマホで完結するので、新会社は無店舗営業。その分だけ既存の消費者金融よりも金利は低くする。みずほは15年3月からATMカードローンを始めている。スピードや利便性でそれを進化させたバージョンという位置づけだ。
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