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[INTERVIEW]東邦銀行頭取・北村清士 キーマンに聞く「地銀の活路」1

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東邦銀行 頭取 北村清士
きたむら・せいし / 慶応義塾大学商学部卒業後、1970年東邦銀行入行。取締役総合企画部長などを経て2007年から現職。(撮影:尾形文繁)

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震災乗り越え業務を拡げた

金融庁が指摘する事業性評価は、従来取り組んできた施策の延長線上にある。支店長は大体2年で交代するため、昔から融資先からは「支店長が代わるたびに姿勢が変わる」とお小言をいただいていた。

そこで2005年から「営業基盤強化運動」と称し、1万強に及ぶ企業の情報を時系列でリストアップ。支店長が代わっても、変わらない関係を企業と築けるようにした。事業内容を深く知ることができるようになり、事業承継やM&A(合併・買収)など経営課題も浮き彫りになった。これが結果的に、当局が言っている事業性評価につながっている。

東日本大震災の経験からも多くのことを学んだ。震災以降、従来はそれほど手掛けていなかった事業再生支援や廃業支援に取り組むようになった。震災から6年経ち、今年6月に全部の支店が営業を再開する。こうした経験が、事業性評価の幅を広げることになっている。

フィンテックで顧客開拓

新規顧客を取り込むべく、取り組んでいるのがフィンテックだ。16年6月には東北の地銀で初めてマネーフォワード(MF)の家計簿アプリとのサービス連携をし、ネット銀行の利用者が口座の入出金や残高の管理をしやすくなった。16年7月に地銀6行らが設立したフィンテック関連の合弁会社にも出資している。ここではコンテストや手のひら認証決済の実証実験などを行っている。

既存の事業においては非金利収入の拡大が重要だ。現状では年間で6兆円弱の預かり資産残高、約3兆円の貸出金残高があるが、現在の金利水準では預貸が伸びても運用がへばりついている(収入が見込めない)状態だ。

最近は証券や信託のビジネスにも力を入れている。非対面チャネルとして投資信託や保険商品のネット販売を強化中だ。非金利収入を拡大していくためにも、ITの活用は欠かせなくなっている。

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