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怖い「睡眠時無呼吸症候群」は万病のもと 眠っているつもりが実はぜんぜん眠れていない

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夜眠っていると、「グワッ」という自分のいびきで目を覚ます。睡眠時間は十分取れているはずなのに、朝起きたときに頭痛がする。日中、急に強い眠気に襲われる──。

こうした症状に思い当たる人は、睡眠時無呼吸症候群(SAS=Sleep Apnea Syndrome)かもしれない。SASとは、睡眠中にいびきと呼吸停止を繰り返す病気のこと。睡眠が浅くなるため、日中、我慢できない眠気に襲われる。仕事に支障を来すほか重大な病気のリスクも高める。国内の潜在患者は200万~300万人に上ると推計されている。

SASには3種類ある。寝ているときに舌がのどの奥に落ちてきて、空気の通り道である気道をふさぐ「閉塞型」、呼吸する命令が脳から出なくなる「中枢型」、この二つの「混合型」だ。患者の大半は閉塞型となっている(この記事で説明するSASは閉塞型を指す)。

日本で広く知られるきっかけとなったのが、2003年に起きたJR山陽新幹線の居眠り運転。運転士は前日に十分な睡眠を取っていたにもかかわらず、8分間居眠りをしたまま最高時速270kmで走り続けた。その後の調査で運転士は重症のSASと判明。海外の調査では、SAS患者の交通事故発生率は健常者の約7倍との報告もある。

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