経営学者の野田智義氏が率いるアイ・エス・エルは「社長候補養成所」として知る人ぞ知る存在だ。教育プログラムは名だたる会社からの予約でいっぱいで、役員の8割がその出身者という大企業もある。世界水準の経営者育成を目指す野田氏に、そのリーダー論を聞いた。
私は40歳までの13年間を海外で生きてきた。1990年代末に、日本の経済成長が完全に終焉し、失われた10年の中で元気をなくしていく様子を見ていて、日本には世界に通用するリーダーが少なすぎることを痛感した。
なぜそうなるのか。問題の根源は、日本人が何かに「依存」しているということにある。個々の日本人が「自立」しないかぎり、日本企業は事業創造においても、グローバル競争においても通用しないだろう。
では、自立とは何か。私の定義では「自己確認、自己行動、自己責任」。つまり、自分の頭で考えて、「自分はそもそも何をするのか、したいのか」を問い、行動し、その結果に対する責任も取るということだ。
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