2008年に始まった婚活ブーム。あれから8年、未婚を取り巻く問題はまったく改善していない。なぜか。
──婚活ブームでも未婚の増加は食い止められませんでした。
白河 実は私は、婚活ブームに大きな反省があります。山田昌弘先生と婚活という言葉を提唱し、世論を喚起したけれど、主張は半分しか伝わらなかったのです。
伝わったのは「受け身ではもう結婚が難しい、何か行動しよう」ということ。昔の日本には、本人が受け身でも周りが結婚へ導くシステムがあった。たとえば社内結婚は一種の集団お見合い。こういったシステムの恩恵で日本人の97%が結婚していました。しかしそんな先進国は世界的になく、日本ももはやそうではありません。この点にみんな飛びついた。「このままでは結婚できないかも」と漠然と思っていたので。
一方、伝わらなかったのは結婚のリデザイン(再設計)。もう昭和の男性稼ぎ型結婚は通用しない、このモデルから脱却する必要があるということです。本当はこちらを強く訴えたかったのに、誤解されたまま婚活ブームが広がりました。
藤田 誤解とは?
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