有料会員限定

あえて結婚しない男の事情 気鋭の「男性学」専門家に聞く

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
拡大
縮小
田中俊之 武蔵大学助教
たなか・としゆき●1975年生まれ。武蔵大学大学院単位取得退学。2013年より現職。主な著書に『男がつらいよ』『男が働かない、いいじゃないか!』。

特集「生涯未婚」の他の記事を読む

今、ひそかに注目を集める学問がある。「男性学」だ。男性だからこそ抱えてしまう葛藤にスポットを当て、そこからの解放を説く。空前の男性未婚社会が到来している現在、男性学の視点から見てニッポン男児は何が変わったのか。『男がつらいよ』『男が働かない、いいじゃないか!』などの著者で男性学の第一線を走る、田中俊之氏に聞いた。

かつて、男性が四六時中働くためには専業主婦の妻が必要だった。その一方、家事を引き受ける女性は、夫に稼いでもらわなければ生活できない。こうした「性別役割分業」が前提の社会では、結婚しないと人生が成り立たなかった。

だが、現在はこの前提が崩れ、結婚をめぐる価値観も多様化してきた。特に都会では、一生独身だからといって偏見はない。実生活においても、食事はコンビニや飲食店で済むので、主婦がいなくても困らない。

女性の側でも、男女雇用機会均等法などで社会進出が進み、男性に稼いでもらわなくても自立して生活できるようになった。理想の結婚相手の条件とされた「3高」(高学歴、高収入、高身長)は、今や死語。夫となるべき男性に経済力を求めない女性もいるのではないか。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内