スマホの劇的な普及でSNSの影響力が増大
インターネットの政治的役割についてはその黎明期から指摘されてきたが、実際に政権打倒や革命などの大変動を起こしうるものだと認識されるようになったのは21世紀に入ってからのことである。中東地域で相次いで大規模な政変が発生し、それにインターネット、特にソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)がかかわっていると報じられるようになってからだ。
2009年のイラン大統領選挙では、不正があったとして当時の大統領アフマディーネジャードに反対する勢力が一斉に街に繰り出し、反政府デモを展開した。西側では、その原動力はツイッターやフェイスブックだったと伝えられた。
一方、10年末のチュニジアでは、焼身自殺を図った若者について、「大学を卒業したが就職できず、やむなく露天商をしていたら女性警察官に殴られた」という情報がSNSで広がった。これがチュニジア全土での大規模なデモにつながり、ついには長期独裁政権を築いていたベンアリー大統領が亡命し、革命が成就した。
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