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いちよし、丸三の大転換! 岐路に立つ中堅証券

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証券業界の中堅2社が、従来の証券会社像を覆す大改革に乗り出している。

いちよし証券の営業店。仕組み債や個別外国株の推奨を控える方針を掲げる(撮影:尾形文繁)

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毎週火曜日、いちよし証券の上大岡支店(横浜市)では16人の営業担当者全員が集まる。

大きな紙の上にずらりとリストアップされるのは、同支店の営業担当エリアに住んでいる富裕層の顧客。医者や会社役員などの名前が並ぶ。議題はただ一つ、いかに富裕層との取引量を増やすかだ。

各担当者の情報に基づき、追加で投資してくれる見込みの高い人を選出し、営業員が順次訪問していく。「おカネを追加で預けていただくにはどうすればいいか、全員で知恵を出し合うことを強化した」と上大岡支店の須田恭博支店長は言う。

始まりは春の支店長級会議だった。席上、山崎泰明社長が社員の前で10項目の行動施策を提示したのだ。「1日5件の外交」「紹介の積極化」などといった項目に並んで「富裕層開拓会議の実施」が示された。そのうえで「預かり資産を3兆円に伸ばす中期計画をぜひ達成しよう」と、指示を出したのである。

預かり資産は同社が最も重視する指標だ。「目先の利益を追うことはせず、長期で顧客に信頼される会社に変わっていく」(山崎社長)。投資信託などの預かり資産はそのベンチマーク。そこから得られる信託報酬などストック収入の拡大を通じて会社を成長へ導くことが、いちよし証券の目指す経営改革だ。

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