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年金だけでは暮らせない 老後破綻の恐怖 ルポ1 追い込まれる弱者たち

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(イラスト:三澤祐子)

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「食べていくのがやっと。働きたいが採用してくれるところもない」

埼玉県春日部市に住む高橋美栄子さん(仮名・76)はそう打ち明ける。高橋さんは2DKの賃貸アパートで一人暮らしだ。厚生年金を受給しており、取材に訪れた3月時点での受給額は1カ月当たり約8万7600円だった。家賃約4万5000円、電気代や電話代などの公共料金を差し引くと、手元に残るのはおよそ2万7000円。そこからさらに食費や医療費などが消える。毎日の生活がギリギリだ。

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高橋さん(76)の年金振込通知書(上)と公共料金などの支出を記した紙。自由に使えるおカネは少なく、食費などを切り詰めた生活を送っている

高橋さんは46歳のときに離婚。二人の息子とも離れ、必死に働いて生計を立ててきた。62歳までは電気通信設備工事会社の男子寮で住み込みの賄いの仕事をした。

64歳でシルバー人材センターから紹介された会社に入り、夕方5時から夜10時まで電話番や駐車場の番の仕事に就いた。希望する人が多いからと3年で契約は終了したが、同じ建物に入居する清掃会社に清掃員として採用される。こうして70歳までは何とかやってこられた。

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