ジャケットにも早変わり!? 高価でも売れる多機能コート
1着で6とおりもの着こなしを楽しめる万能コートが、この冬に人気を集めている。
三陽商会が百貨店向けに発売した「6WAYコート」。見た目は冬用コートだが、インナーだけ装着すれば、チェックキルト加工のジャケットに早変わり。襟元のファーも付け替え可能で、秋口から冬本番まで着用できる便利さがウリだ。
価格は5万1450円(税込み)。百貨店向けの中心価格帯である2万9000~3万9000円と比べて決して安くはない。だが、三陽の加藤郁郎・企画第一ディヴィジョン長は「価格以上に消費者の納得感が高い。販売状況は良好だ」という。
三陽は昨季に「バーバリー」でマルチWAYコートを投入。これで手応えを得て、今季は一気に他ブランドでも展開し、35品目へ拡大した。ライナーを単独の上着として着用可能な商品のほか、袖を取り外せばベストになるダウンジャケット、裏返すとショールになるスタンドカラーコートなど種類も多彩だ。
アパレル業界では、「ユニクロ」など低価格に抑えたファストファッションが台頭。カシミヤなど高級素材を使った商品も少なくなく、全体の価格イメージが低下し、素材での差別化が難しくなっていた。そんな中、多機能・多用途商品は、デフレに苦しむ業界の救いとなるか注目される。
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(鈴木良英 =週刊東洋経済2010年12月18日号)
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