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消費大国を攻め落とせ 目覚めた南米の大国 2億人の巨大需要

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サンパウロ市内で増殖する新築マンション。建築ラッシュの波は郊外にも拡張していく(撮影:楮佐古晶章)

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マンション、オフィスビル、ショッピングモール。サンパウロの街を車で走ると、建築中のビルが次々と目に飛び込んでくる。

「ここだったら3年後には20%程度値上がりしますよ」 ある不動産屋が一押しだという物件は、大企業の本社が立ち並ぶパウリスタ大通りに近い、ビラ・マリアナ駅そばのマンションだ。

人気のポイントは「駅近」な点にある。渋滞が深刻なサンパウロでは、一度雨が降ると、市内の移動さえ数時間かかってしまう。地下鉄の拡張工事が進む中、便利な駅近辺で出物があると、すぐに争奪戦となる。

価格は71平方メートルの2LDKで61.5万(3075万円)。サンパウロで36年間営業するカミス不動産のウィルソン・ジャブール社長は、「この2、3年で急激に価格が上がっているよ。中には2倍にハネ上がった物件もある」と話す。

しかも、先の物件が完成するのは3年後で、建築予定地はまだ更地の状態だ。地元の人によると、サンパウロ市内では新築物件が手薄で、こうした未完成物件の“先物買い”が盛んらしい。それでも、このマンションも売り出しの3カ月前から予約が殺到し、全64戸のうち、もう10戸しか残っていない。

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